この記事でわかること
  
    ※本記事はまとめ記事①(スタジオモニター|HSシリーズ徹底比較)の特化レビューです。全体比較は下記から。
→ YAMAHA HS/スタジオモニターおすすめ|サイズ別の違いと選び方【HS3/4/5/7/HS8S/MSP3A】
結論:低域の“量と質”を可視化。HS8Sはクロス最適化で、ミックス判断を一段引き上げる
YAMAHA HS8SはHSシリーズ用アクティブ・サブウーファー。本体のカットオフ/ハイパス/フェーズで柔軟に統合でき、HS5/HS7など小中口径の弱点になりやすい30〜80Hz帯の再現性を強化。結果としてキックとベースの住み分け、サブ帯のコンプ/EQ判断が安定します。過多な量感ではなく“見える化”を志向する設計がポイントです。
仕様と価格(要点)
| 項目 | 内容 | 
|---|---|
| 型番 | YAMAHA HS8S | 
| タイプ | アクティブ・サブウーファー(HSシリーズ推奨) | 
| 主な調整 | カットオフ(可変)/位相(0/180)/レベル調整/ハイパス出力 | 
| 想定シーン | ニア〜ミッドフィールドのミックス/低域判断の精度向上/音量を抑えた環境でのローエンド補完 | 
| 参考価格(執筆時点) | 約5.5万円 | 
出典:YAMAHA 公式商品情報(入出力・調整系)/主要EC商品ページ(価格レンジ確認)。
購入・価格チェック
実用レビュー
① 低音域:30〜80Hzの“土台”を補強し、キックとベースが分かる
- カットオフ可変でトップ(HS5/HS7など)に自然に繋がる位置へ調整可能。量より質の低域で、ブーミーになりにくい。
- 小音量モニタリングでもサブ帯のダイナミクスが把握しやすく、ミックス判断が安定。
② 解像度:過度に膨らませず“輪郭”を保つ
- ローエンドの立ち上がりと減衰が見通せるため、キックのエンベロープやサイドチェインの効きが掴みやすい。
- 過多な倍音付与が少なく、HSシリーズのフラット志向に整合。
③ 広がり:点ではなく“面”としての低域配置を再現
- 部屋の癖を加味しつつ、超低域の定位感を必要十分に可視化。音場の重心が確認しやすい。
- 左右トップの像を崩しにくく、センター低域の安定に寄与。
④ 駆動性:アクティブ駆動とハイパス出力で統合が簡単
- ハイパス出力でトップ側の不要低域を整理。位相0/180の切替で合致点を素早く探索できる。
- アクティブ駆動によりアンプ要件が不要。デスクトップ規模でも導入しやすい。
⑤ 設置性:床・壁の距離と高さで“当たり”を探す
- 設置性は2評価。最低限のスペース確保と壁・床からの離隔でピーク/ディップを緩和。
- スイートスポット付近でレベル最適化し、不要な定在波強調を避けるのがコツ。
  注意・割り切りポイント
- 設置面積とクリアランスが必要。壁際寄せすぎはピーク化の原因に。
- 集合住宅では時間帯と床対策(インシュレーター/ボード)に配慮。
- トップ側のハイパス設定を活用し、帯域の重複と位相食い合いを回避。
比較:HS5/HS7とどっちを選ぶ?
| 組み合わせ | HS5 単体 | HS7 単体 | HS5/HS7 + HS8S | 
|---|---|---|---|
| 狙い | ミッド重視の基準作り | 余裕ある低域と音量 | 30〜80Hzの見える化でミックス精度UP | 
| 向く部屋 | 小〜中 | 中 | 小〜中(音量控えめでも低域判断) | 
| 注意点 | 超低域は聴感判断が難しい | 設置と遮音に配慮 | 設置スペース/位相合わせが要 | 
口コミの傾向
 「低域の量感ではなく“判断材料”が増える」
「低域の量感ではなく“判断材料”が増える」
 「クロスとフェーズ調整が素直に効く」
「クロスとフェーズ調整が素直に効く」
 「サイズの割に深さを感じる」
「サイズの割に深さを感じる」
 「設置スペースと床対策が必要」
「設置スペースと床対策が必要」
※主要ECサイトのレビューを横断して傾向を要約(個別の投稿を直接引用していません)。
まとめ:向く人/向かない人
- 向く人:ニアフィールドでも30〜80Hzを精確に判断したい/HS5/HS7の低域を補完したい/小音量でもミックス精度を上げたい
- 向かない人:設置スペースに余裕がない/夜間の低域再生が難しい環境(→ HS5単体運用でミッド重視の練度を高める)
 
  
  
  
  


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