この記事でわかること
- S4700を低音域/解像度/広がり/駆動性/設置性の5軸で評価
- S3900/4367/4349との違い(量感・レンジ・設置自由度)
- 大編成クラシック〜ロックまで包容する、フロア型フラッグシップの選び方
※本記事はまとめ記事①(ハイエンド|ホーン×大型フロア/モニター)の特化レビューです。全体比較は下記から。
→ JBL ハイエンドおすすめ|ホーン×大口径フロア/大型モニターを徹底比較
結論:“ホーンの伸び×大口径の量感”。S4700はリビングでも“JBLの到達点”を体験できる
JBL S4700はホーンコンプレッション+大口径ウーファーのフロア型。空間を一気に満たす低域の厚みと、ホーンらしい遠達性・解像を両立します。音場はスケール豊かで、大編成・ボーカル・ロックいずれも密度高く再現。駆動・設置は相応の準備を要しますが、応えるだけのダイナミクスと包囲感を得られます。
仕様と価格(要点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型番 | S4700 |
| タイプ | フロア型・3ウェイ(ホーン+大口径ウーファー) |
| 想定ユーザー | 広めのリビング〜専用室/大編成クラシック・ロック・ジャズの厚みを重視 |
| 主な特徴 | 伸びやかなホーンの解像/濃密な中低域/広大で前後に展開する音場 |
| 参考価格(執筆時点) | 約49.5万円(参考価格) |
出典:JBL 公式商品情報/主要EC商品ページ(価格レンジ確認)。
購入・価格チェック
実用レビュー
① 低音域:大口径の“量とスピード”で土台を築く
- 量感は十分以上。コントラバスの胴鳴りやバスドラムの圧が自然に立ち上がり、部屋全体へ浸透します。
- 膨らませるだけでなく、アタックの速さも両立。ロックのキックは切れ良く、グルーヴが前へ出ます。
② 解像度:ホーンならではの微細表現と勢い
- ホーンは微小レベルのニュアンスまで再現。ボーカルのブレスや弦の擦過音が見通し良く立ちます。
- 音色は厚く、刺激感は最小限。音量を上げても崩れにくい見通しが続きます。
③ 広がり:前後・上下に展開する“包囲感”
- ステージは奥行きが深く、ホールトーンの消え際まで追える空間表現。
- 定位は大振りになりすぎず、音像の芯が保たれます。オーケストラのパート分離も明瞭です。
④ 駆動性:アンプは余裕重視で伸びやかに
- 能率は高めですが、駆動力と制動のあるアンプが相性良好。余裕を持たせるほど低域の質感が整います。
- ボリューム依存で印象が変わるため、スピーカー間距離とリスニング距離を詰めて最適点を探るのが近道です。
⑤ 設置性:確保したい“呼吸スペース”
- 背面と側面にクリアランスを取り、一次反射をコントロール。前後はやや広めが理想です。
- 床の反射対策(カーペット/ボード)で低域の滞留を抑制。音像の焦点がより合いやすくなります。
注意・割り切りポイント
- 本体サイズと重量は相応。搬入動線・設置スペースの事前確認は必須。
- アンプの質・設置調整でポテンシャルが大きく変動。システム全体のバランス設計を。
比較:同帯JBL(S3900/4349/4367とどっちを選ぶ?)
| 項目 | S3900 | 4349 | 4367 | S4700 |
|---|---|---|---|---|
| 位置づけ | 2.5ウェイで俊敏・設置しやすい | 大型ブックシェルフ級の凝縮解像 | プロ直系・15インチの圧倒スケール | 量感×伸びのバランス型フロア |
| 向く人 | 広がりと取り回しを重視 | 据置自由度とモニター的精度 | 最大スケールを最優先 | 厚みと音場の“いいとこ取り” |
| 参考価格 | 約39.6万円 | 約59.4万円 | 105.6万円 | 約49.5万円 |
口コミの傾向
「低域の厚みが自然で音楽が大きく広がる」
「ホーンの表現が滑らかで長時間聴いても疲れにくい」
「大編成のスケールと定位のバランスが良い」
「設置スペースとアンプ選びのハードルは高い」
※主要ECサイトのレビューを横断して傾向を要約(個別の投稿を直接引用していません)。


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