この記事でわかること
- JBL Studio 2 8IWを低音域/解像度/広がり/駆動性/設置性の5軸で評価
- Studio 2 6IWとの違い(量感・カバレッジ/設置条件)と、Stage 280W・Stage 280WLとの使い分け
- 壁面を活かした省スペースAV/BGM導入で、センター/L/R/サラウンドまで拡張する際の選び方
※本記事はまとめ記事⑨(壁埋込・オンウォール+Studio 2)の特化レビューです。全体比較は下記から。
→ JBL 壁埋込/オンウォールおすすめ|Stage & Studio 2で作るスマート音場
結論:“8インチの厚み”。Studio 2 8IWは、壁面施工で空間を圧迫せずに中低域の土台を作れる
JBL Studio 2 8IWは8インチ・2ウェイの壁埋込スピーカー。6.5インチのStudio 2 6IWに比べて低域の伸びと余裕が増し、映画のSEや音楽のベースラインを“押し下げずに”描けます。壁面一体化=設置性の高さに加え、L/R〜センターまで幅広い役割を担えるのが利点。施工前提の住環境で、省スペース×リッチな量感を同時に狙う一台です。
仕様と価格(要点)
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 型番 | Studio 2 8IW |
| タイプ | 8インチ同軸2ウェイ・壁埋込(In-Wall)・着磁グリル |
| 想定用途 | L/R・センター・サラウンド/リビングAV〜BGMの壁面施工 |
| 主な特徴 | 壁面一体化で省スペース/6.5型より低域量感が豊富/デザイン馴染みの良いフラットグリル |
| 参考価格(執筆時点) | 約6.2万円(参考価格) |
出典:JBL 公式商品情報(Studio 2 8IW|仕様)/主要ECページの価格レンジより整理。
購入・価格チェック
実用レビュー
① 低音域:8インチの“余裕”で土台が安定
- 6.5型に比べ量感と深さが一段上。映画の衝撃音や音楽のベースが“痩せない”。
- 壁内の空間が実質的なエンクロージャーとなるため、背面の気密確保(コーキング/バックボックス)で輪郭が出やすい。
② 解像度:素直で聴き疲れしにくい現代JBLトーン
- Studio 2系らしいフラット基調で、セリフの明瞭度も良好。長時間視聴でも聴きやすい。
- 高域の伸びは過度に派手すぎず、リビング用途に馴染むチューニング。
③ 広がり:壁面一体化で包囲感アップ
- 面発音的な広がりでカバレッジが広い。L/R〜サラウンドまで役割適性が高い。
- スクリーン脇にL/R、中央に縦置きセンターの3ch構築も自然につながる。
④ 駆動性:一般的なAVアンプで十分に鳴らせる
- 能率は扱いやすく、定番AVアンプの出力でOK。多ch拡張にも向く。
- 低域をさらに欲しい場合はサブウーファー追加で上下のレンジを拡張。
⑤ 設置性:省スペースの最適解。施工精度が音に直結
- 壁面フラットで出っ張りゼロ。生活導線・家具配置を阻害しない。
- 石膏ボードの開口寸法・下地補強、配線経路の確保が品質に直結。新築・リフォーム時の計画的導入が理想。
注意・割り切りポイント
- 壁下地(軽量鉄骨/木胴縁)の有無・位置を事前確認。開口後の補強が必要なケースあり。
- 背面の吸音材/バックボックスで定在波や背面漏れを抑制。集合住宅は特に配慮。
- 防滴仕様ではないため浴室や屋外直結の湿潤環境は不可。キッチン周りは飛散油対策を。
比較(同帯JBL):Studio 2 6IW/Stage 280W、どっちを選ぶ?
| 項目 | Studio 2 6IW | Stage 280W | Studio 2 8IW |
|---|---|---|---|
| 位置づけ | 6.5型・扱いやすい標準 | 8型・Stage系のコスパ主力 | 8型・量感と質感の上位 |
| 音の傾向 | 均整・見通し重視 | 元気で押し出し良好 | 厚み+素直な解像 |
| 向く人 | 設置自由度最優先 | 価格重視でAVを強化 | 省スペースで低域に余裕が欲しい |
| 価格感 | 約4.4万円 | 約2.6万円 | 約6.2万円 |
口コミの傾向
「8インチの余裕で映画の迫力が増した」
「グリルがフラットでリビングに馴染む」
「施工自体は難しくないが、位置決めが重要」
「背面への音漏れ対策に手間がかかった」
※主要ECサイトのレビューを横断して傾向を要約(個別の投稿を直接引用していません)。
まとめ:向く人/向かない人
- 向く人:壁面施工で省スペースAVを組みたい/6.5型より厚みと余裕が欲しい/LCR一体の見通し良いレイアウトを目指す
- 向かない人:開口・補強などの施工が難しい住環境(→ Stage 280WL(オンウォール))/価格最優先(→ Stage 280W)


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